Martin D-45 SB 1979年製
B級ギターが好きと述べながら、一応持っているマーティンのレギュラー最強D-45。
色は純正でサンバーストという珍しいモデル。サンバースト好きな葛城には耐えられないモデルです。
79年なのでSQロッドにGroverペグ。
スプルーストップとインディアンローズウッドのサイドバックと、その他は79年のスペック。
79年なのでトップはシトカスプルースかな?分かりません。
おそらくアメリカの、どこかのミュージシャンが弾いていた感のある個体ですね。
有名人だったら嬉しいと思うのはミーハーか?
それ故に歴戦の傷跡が色々見られますが、まあ仕方ない。
葛城的には実戦重視の変更や傷は受け入れます。
粗悪な扱いのダメージは残念ですけどね。
ギターってのはどんなに大事に扱っても弾いてりゃ傷は付きます。
ピックガードがオリジナルから変更されているようです。
あと調整や各部取り付け跡の傷が少々。
アメリカ人ってのは何でもすぐに取り返しの付かない加工をしてしまう・・・。
車でもバイクでもフレームをカットしてしまっていたりとか、そういうのがよくありますね。
後先考えろや!とはつくづく思う。
でもそれが反面ミュージシャン的な潔さでもあるけど。
ちなみにマーティンではサンバーストと述べず、シェイドトップ(Shade Top)と表現する。
“光じゃねぇ。陰だ!”という訳ですね。
ですが、この個体はサンバーストですね。
シェイドという場合、マーティンによくある、もっと縁が黒いモノをいうと葛城は考えます。
マーティンのギターで本当に粋なのは、葛城的にはD-42かな?とも思うのですが、45のヘキサゴンインレイは45の象徴とはいえ、どうなのかな?と・・・。
しかし、42だとブレイシングがスキャロップになってしまうんですよね・・・。
ノンスキャの無骨さが漢と思うのですが・・・。
音に関しては流石に文句無しですね。
芯があって力強いのにえらく煌びやかで繊細な高音。倍音の鬼!
B級を語るなら、A級も知らないと、ザマア無い。
例えばフェラーリF50とフルチューンであったとしても軽自動車である場合のどちらが良いか?となった時、
使用状況にも寄りますが、車の質を問うとなった場合は、まず100%の人はフェラーリを選ぶでしょう。(笑)
もしも軽の方が良いというなら、F50を開発した人達は何やってんだ?という事になります。
100円の回転寿司の方が老舗の1貫2000円の寿司屋よりも味が良いというなら、それは職人の全てを否定している事になる。
それでも安い方が良いなどという人も居ますが、多くの場合、それは使用する人間の方に問題がありますね。
味覚音痴とかそういう類です。
という訳でそうじゃないんだぞ!という事をアピールする為にも購入。
(という訳でも無いんだけど・・・。笑)
実際、これでないと出ない音ってあります。
確かに値段も高いですけど、そうかな?とも思う。
いや、それだけの音は確かにしますよ。特にピッキングの強弱の差で出音の表情がこんなに違うものなのか?と、それを再現出来るギターです。
むしろ、リーズナブルなんじゃないか?と思いますよ。
ハッタリでなく本当に。
よく各店舗を回って試奏して、最も良いモノを購入とか述べる人居ますけど、まあその熱心さは間違ってはいませんけど、こういう個体に関しては、ネット購入でも問題無い。
というか、ギターなんて、試奏したところで大雑把な事しか分からない。
やはりギターはそれなりに付き合わないと素性が知れない。
最低でも一週間は弾かないと分からない。
そしてD-45はどれも極上なので、間違いは無いので、あとは方向性の好みという事ですね。
扱いが悪かったとか、ボディーに損傷とか大きな傷が無ければ、まあ問題は無いでしょう。
職人の意地を感じるギターです。ギミックの無い、良いギターですよ本当に。
ただ、使用に関してはビビリ過ぎる必要も無いかなと。(笑)
歴史的遺産だろうがなんだろうが、楽器は楽器。
骨董としてや美術品としての価値も分からなくはないですが、楽器は弾いてなんぼです。
そういう意味でも真価を試される存在です。
この年代のD-45の最も優れた特徴として挙げられる点は、サウンド云々もそうなのですが、
“頑丈”です。(笑)
ブレイシングはノンスキャロップ、ネックはSQですからね。結果、芯のある音になります。
フジシマカスタムギターにて、バジーフェイトンをインストールして頂きました。
なんだか音がビビる感じというか、雑味が増えてきたような気がしたのでブリッジピンを変えたのですが、それだけで良くなりました。
純正のモノに変えただけですけど、やはり消耗品は変えないと駄目ですね。
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