4メーカーとは?


第2話 4メーカーとは?
オートバイを製造している主な国産メーカーは4つである。即ち、ホンダ、ヤマハ、スズキ、カ
ワサキです。

これまで幾多のオートバイ会社があった中でこの4メーカーが生き残ったという事実は、どれも魅力的なメーカーであったからこそで、今まで幾多の試練にあっても生き残ってきたのには理由がある訳です。

それぞれが個性的な主張を持っていて、その個性が大変面白いです。ここでは4つのメーカーについての葛城の主観を述べたいと思いました。




ホンダ(本田技研工業)  
2輪メーカーのカリスマ 本田宗一郎 氏の興したホンダのマシンを一言で表現するなら、それは“優等生”となるといわれています。

エンジンのフィーリングから、足回りの特性に至るまで“優等生”らしい素直で癖の無い味付けがされています。

本田宗一郎氏が死去する1991年までは全ての旧車の部品がメーカーで手に入りましたので、本田宗一郎あってのホンダと旧車の世界では言われていたりします。彼の夢があってのホンダであったのかも知れません。 





ヤマハ(ヤマハ発動機株式会社) 
繊細で女性的な雰囲気を持つヤマハのマシンは一言でいうなら、“華麗”となるといわれています。

ヤマハ発動機という会社が楽器屋で有名な、日本楽器製造株式会社(現、ヤマハ株式会社)で始まった事と無縁では無いでしょう。

何となく丸く、細いラインの単車が多いですよね。元々は楽器屋さんなので、今でもヤマハのマークは音叉なのです。





スズキ(スズキ株式会社) 
スズキは軽自動車の生産においては、昔から定評のあるメーカーですね。

一言でスズキのマシンを表現するなら“通好み”といえます。
人とちょっと違うものを求めていたり、人と同じでは嫌という人はスズキが好きな人が多いですね。

そして、スズキは世界最強の2輪チューンメーカーである 
「ヨシムラ」   と協力関係にあるという点も侮れない点です。両社は他社に比べて、強力なコラボレートを組んでいますね。

その歴史は長いです。スズキの車両をヨシムラ改にするというのは今や常識です。





カワサキ(川崎重工業)  
カワサキのマシンは“硬派”で表現されます。

あくまでも無骨で質実剛健な車体や、最速主義に徹底的に拘った思想など、“男川崎”といわれるまでに硬派です。

実際カワサキだけが、原動機付き自転車の生産に乗る気ではありません。他の3メーカーはスクーターなどの50cc車が多いのにカワサキだけは“2輪車”を造る事に拘っている事の表れといえます。

さすがに元々は戦闘機を造っていた会社ですね。
そんな無骨な男っぽさがカワサキの最大の魅力でしょう。





どれが良くどれが悪いという事ではありません。全ては好みの問題ですので・・・。

しかし、何でもアリという事ではありません。現在旧車の世界で人気のある車種は、この各メーカーの
“基本的な思想の”代表選手のようなものが多いですね。

何故人気があるのかを良く考えると、そこに必ず人気となる要因が隠されていて、それは各メーカーの“魂”という言葉で置き換える事も出来るかも知れません。


1970年代、日本は高度経済成長期で各企業とも色々なアイデアを炸裂させた“攻め”に撃って出た時代ですので、今みたいに売れれば良い、会社の利益の優先させた、“守り”の時代に造った物とは似ていても、“モノが違う”という事でしょうか?

このように、時代がそうさせたものというのは、一過性のものであり再現不能です。そこが旧車の醍醐味の一つでもあると思います。


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