Thought(思想)とは?
三省堂 Web Dictionary (http://www.sanseido.net/ ) によると
“思想”とは “社会・政治や人生に対する一定の考え”とあります。当然普通の人間であるならば、ある“一定の考え”というものを持っているはずです。
その中には、“危険な思想”というものもあれば、“自分もそう思うよ。”というものもあるでしょうね。
人にはいろいろな考え方があるものです。世界で自分と全く同じ考えを持つ人間というのは果たして居るのか?
100%同じ考えを持つ人間というのは恐らく存在しないのではないでしょうか?
何故なら、経験、環境、教育、価値観・・・などは人それぞれに異なるからです。
たとえ愛する夫婦間の関係であっても100%同じ考えを持つというのは論理的に不可能でしょう。
それは親子や兄弟であっても同様でしょうね。
しかし、100%全く同じ考えを持つ人間である必要が果たしてあるのでしょうか?
答えはNOでしょうね。そして当然、自分の考え方を他人に強要する必要も全く無いと言えます。
では、黙っていましょう。そして全く誰にも会うのを辞めて隠遁生活をしましょう。・・・。
という事で全く黙って、一人で引き篭もっていて、何かを生み出すという事が果たしてあるでしょうか?
恐らくありませんよね。
大げさにそれを誰かに公表する必要は無くとも、何かを誰かに伝えるという事は大切な事であるように思います。
それを拒んだ時、人は自分の人生に終止符を打つのかも知れません。
そして“自らの死”という強烈な最後の主張を行なうように葛城には思えます。
産まれたばかりの赤ちゃんは普通良く泣きます。
「自分はここにいるよ」とか「お腹が空いたよ」「痛いよ」「寂しいよ」とか色々な主張をします。
彼らは意味が無く泣いている訳では無いのです。
泣くという全く「言葉にならない」行為であっても、実は立派に考えを誰かに伝える事が出来ていると言えます。
勿論それは思想というよりは比較的小さい規模での主張ですが。
声などの人の機能で何かを伝えるという事もあれば、作品で何かを伝えるという事もあります。
一言も話さずに絵を書く画家であっても、作品を通してその人の持っているものは明らかになる事でしょう。
しかし、それはその作品を“他の誰かが観た時”に初めて明らかになる訳です。
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ゴッホの「ひまわり」
Vincent Willem van Gogh (フィンセント・ファン・ゴッホ)
1853.3.30〜1890.7.29
オランダ出身の世界を代表する画家。“ひまわり”はその代表作だろう。ゴッホは当初は牧師になる事を目指すも、後に画家になることを決意する。
晩年には精神的に奇行が目立つようになり、7月27日ピストル自殺をはかり、2日後の7月29日に死亡。享年37歳。
今でこそゴッホの絵は数十億円で取り引きされるが生涯中にはたったの1枚しか売れなかったという・・・。
当然、金銭的な価値観だけが作家や作品の価値を決めるものでは無いとは思うが、何とも皮肉な話である。 |
果たして、他の人に自分が理解されるという事が意味のあることなのか?
それは分かりません。
しかし、自分を伝えるという事は、考えを共有出来る“同志”という仲間を生むという事も紛れも無い事実ですね。
100%同じ考えではなくても、たとえ1%でも人と気持ちを“共有”出来るというのは人生を楽しくするものではないかと葛城は考えます。
他の誰かに考え方を強要する必要はありません。
しかし、それを伝えるという事はとても大切な事だと思います。
2005年7月14日 (木) PM 13:56 (曇り)
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