RZ350R (29K)
RZ350R(29K)
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RZ350RRを探しているうちに、「フルカウルじゃなくてもよくね?」となり、83年式のビキニカウルのRZ350R(29K)を入手する事になりました。
待つ事1年。いや、何を?ってRZ350Rの程度の良さそうなモノを探して、待つのが1年です。
本当に“無い”。
ま、あるにはあるのですが、怪しい車体ばかり。何しろ30年前の単車で、しかもRZ350Rである。ある訳が無い。
250Rはそこそこの状態のモノはある。
でも350Rは本当にありません。当時から不人気車である訳で、250Rのドナーとして部品にされてしまい、250Rフレームの350Rエンジン車とか、RZ初期型に350Rのエンジンを載せ代えで使用されたり・・・。
酷い扱いを受けてますので、程度の良いRZ350Rはございません。それがフルカウルの350RRになると「更に無い」。(笑)
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RZ350Rは不人気車?
例えば、転倒していてフレーム歪んでますとか、タンクが錆びてます、とかそういうのは流石にRZですから沢山あるんですが、やはり購入して育てるなら、素性が明らかなモノでないと駄目ですね。
何しろ妙な走り屋系が乗っていた事の多い車体。ガチャガチャな車体のモノばかり。
しかし、ございました!宮城県に。東日本大震災の被災ボランティアでお伺いさせて頂きました、岩沼市という所にコレクターの方が保存されていた1台が、フルノーマルでありました。
コレクターの方は亡くなられてしまわれたそうですが、2年前に別の方が登録されて、その車両を私が引き継ぐ事になりました。私で3オーナー目ですね。
走行20000km弱。余談ですが、旧車の場合、程度が良いのはどちらかですね。
@ 走行距離が少ないトラブル車。
A 割と走行距離の多いメンテナンス車。
@の場合は調子が悪いから乗ってなくて、そのまま倉庫に入れて保存で、最近ヤフオクとかに出したというモノ。
乗っていないからヘタりとかは無いんですが、各パーツがギクシャクしていて固い感じがするんですね。
そして乗る前には絶対的にフル整備しないと駄目です。ゴム系とかパイプ系とか色々不具合あります。電装系も電気はいつも流していないと接触悪くなったりしますし。キャブは絶対中を開けないと駄目ですね。
ガソリン腐ってたり、タンクの中が終わってたり・・・。何だか理由がはっきりしないのに調子が悪いという事があったりします。
私のXJがそんなでした。確かにXJの程度は良かったのですが、この場合の程度の良さというのは、やるべき事をやる上での“素材の良さ”という意味です。
倉庫で20年眠っていた車体がノーメンテでいきなり走れる訳はありません。しかし、今回はAのパターンですね。
このRZ350Rは前オーナーの愛情を感じる車体です。やるべき事はほとんど無い。状態を引き継ぐだけです。あえていえば車体に前オーナーの癖があるかも・・・ですが。
@とAのどちらが良いか?というと、絶対的にAが良いですね。
やはり単車は機械ですから、定期的に動かしてないと駄目です。定期的に動いている車体は何というか、生きてる感じがあるんですね。
でも、たとえ博物館に展示してあるような極上の車体でも、死んでいる車体もあるのです。これって不思議です。何故なのでしょう・・・。エンジンが焼けている感じとか、オイル感とか、そういう事なのでしょう。
傷という事ではなく、使用感があるという事でしょうかね?Aの車体であれば、消耗部品をケチって無理やり走行とか無茶してなければ走行距離が何キロだろうが大丈夫ですね。
勿論、50000kmとかだと、また色々チェックする点ありますけどね。結論としていうと、程度が良いから定期的に動かす。結果、距離が増える。これが正しい管理と思います。
さてこの350Rはタンクの錆びすらありませんでした。各所コーションも残っています。これは凄かった!
350Rだから転倒や傷が多いかな?と思えば、大きな傷は無い。これは奇跡ですね。この車体を綺麗に乗ってあげたいと心から思いました。
勿論、それなりに車体には働いてはもらいますけどね。(笑)さて、前置きが長くなりましたが、RZ350Rの何が良いか?
@まず、2ストである事でしょう。貴重な2ストローク車ですので、何とか良い状態で生かしたいですね。
それにヤマハは2ストのメーカーですので、ヤマハ党なら2スト乗ってなんぼでしょう。そしてヤマハといえばやはりパラツインだと思っております。
A中型でありながら最速を張れる単車である事。今となっては中型でも最高速は更に速い単車あるのですが、街乗りや通常使用で問題なのは加速力なんですね。
私の場合単車は、やはり何処かで乗り易さ云々だけではなく。“速さ”に対する追及の姿勢は無いと駄目かな?と思います。とはいっても現代の速さには難しいでしょうが・・・。(笑)
BRZ最後のパイプハンドル車、そして鉄フレームである事。鉄フレームがやはり好きですね。そして鉄が似合う単車でなければいけません。
アルミフレームはやはり好みではない。ちなみにこのRZ350R以後は、いわゆるゼファーなどの懐古モデルを除くと、レーサーレプリカ若しくはそれがベースとなっている車両なんですね。勿論、RZもレーサーの要素ありますけど、これ以降は更にレーサーっぽくなっていきます。
RZ-Rでも、RR以降はセパハンですので。RRのセパハンも良いのですが、取り回しの良さなどを考えると、やはりパイプハンなんですね。ここって街乗り重視派には結構重要なポイントではないかと・・・。
RZとTZRの間の壁って結構大きいと個人的には思っています。
Cフレームが250ではない事。やはりノーマルで350だから貴重ですね。でも、リッターマシンのように排気量が大きくなれば強いという考えも違う気がします。
バランスというか、何でしょうかね?私はミドルクラスが好きなので。車検をケチって違法に350Rのエンジンを乗せるというのは、大人のする事ではない!?
そんな所でしょうか?もっと速い単車は確かに存在します。でも結局の所、
最速のRZはこのRZ350Rなんですよ。(本当に速いのはRRなのですが・・・。というか同じ程度のモノがあったらRRにしたかも・・・。これは悩むね。)
赤フレームが最初は嫌でしたが、それも時代と受け止めればむしろ赤フレームが良く思えてくるのが不思議です。純正で赤フレームだからこそ意味があるのですが。
当時は嫌だったオタフクカウルやおにぎりテールランプも同じで、そういう時代だったんだと考えると受け入れられる。(笑)
いずれにせよ、空冷4ストローク4気筒の名車XJ400と、対になるこの水冷2ストロークパラレルツインのRZ350Rを保有する事が出来るのは感謝です。対極な2台の名車。大事にしていきたいと思います。
さて、走りの実力ですが、流石に“速い”です。(汗)ノーマルでの状態でもかなり速いです。
速いといっても色々ありますが、どう速いかというと、“加速が速い”。低速から怒涛のトルク感です。
確かにミドルにして750クラスとタメを張れますね。信号待ちしていたら隣に最新のCB400SFが並んできましたが、一気に置いてきました。
直線が長い高速道路とかではどうなったかは分かりませんが、街乗りのシグナルグランプリでこの単車の前を走るのはミドルクラスでは難しいのでは?と・・・。
峠とか、サーキットで最強か?といわれると、流石に無理です。カスタムすれば別でしょうが。(笑)私の単車で比較するなら、峠では
ウルフ125の方が速いですね。サーキットなら前述のCB400SFの方が速いでしょうね。
競馬で例えると、スーパーフォアが“差し馬なら”350Rは完全な“逃げ馬”ですね。ちなみにXJは“ズブい追い込み馬”という感じです。(笑)
本気で勝負しようと思うなら、最初から加速で一気に逃げきれないと駄目です。
最高速そのものはそんなに伸びません。到達するのは流石に2ストなので早いですが。でもそういう最高速を使える異様な勝負をする場所は日本には無いでしょう。(汗)
更に、足回りはやはり昔の足ですから、ノーマルの足では峠では勝負になりません。18インチのまったりした感じの旋回性、握り込めば効くブレーキ・・・。
(しかし、FGサスを入れてからは話が違います。もはやウルフより速いです。ブレンボキャリパーとマスターシリンダー変えてますので、指一本で止まりますよ。)
この辺りは好みもありますが、やはりレプリカとは“思想が違う”感じがします。ポジション的にはネイキットよりは攻撃的ですが、レーサーレプリカよりは万人向けです。
RZ-Rをカスタムされる方が、後のFZRやTZRの足を入れる理由も理解出来ます。
・・・ですが、今は血圧上げて走るバトルな時代でも無いですよね。
そういうのは疲れるし。最近のリッタークラスのSSな隼とかファイヤーブレードとかR-1とかそういうのとは勝負になりませんし・・・。
RZ-Rは速くならない車両ではないですが、私的にはやり過ぎは存在価値を無くしますね。
チャンバー、バックステップ、ブレーキ、サスペンション系のみの変更ですね。これで十分ですよ。
私は城北ムラカミのチャンバーか、YUZOのストレートのどちらかを気分で入れてますが、それぞれに存在感がありますね。(今は規制前SP忠男ジャッカルチャンバーです。)
YUZOは回り過ぎます。凄いです!
城北は思想的に回りすぎて“壊れないように”考えてわざと抑えてある感がありますね。親切といえば親切なチャンバーです。音も良い。(まだ大人しいですが。)
SP忠男初期のアルミスイングアームを装着し、FGサス装着とも相まって、更に軽快感が増しました。
しかし、今となっては“粋”な車両ですね。RZ350Rは。
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ごく最近の状況(2024.2.29)
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ショーライバッテリーが不甲斐ないので、交換しました。YUZOストレートに戻しています。
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2024.2.29 現在の設定
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プラグ |
DENSO イリジウムパワー IWM24 |
チャンバー |
YUZOストレート |
シリンダー |
ICBM アルミメッキシリンダー |
フロントブレーキ |
ブレンボキャリパー ラジアルマスターシリンダー19RCSイージーセット スウェッジラインホース |
リアブレーキ |
デイトナ 赤パッド スウェッジラインホース |
キャブ |
ミクニTMX30 パワーフィルター |
リードバルブ |
V‐Force |
タイヤ |
ダンロップ GT601 |
バッテリー |
H.CRAFT HCリチウムバッテリー F1 |
サス |
FG FQT11 セイクレットグランド モディファイ |
フロントフォーク |
テクニクス TASC |
バックステップ |
BEET フルバンク |
スイングアーム |
SP忠男 初期アルミスイングアーム加工して装着 |
その他 |
ヘッドライトリレー ウオタニパワーコイル メインハーネス交換 強化クラッチハウジング クラッチ半分HINSON強化スプリング MODQUADハイフローインペラー
謎の時計付き電圧計 |
2ストオイル |
YAMAHA純正オートルーブ |
ガソリン |
エネオスのハイオク (燃費 約14q/1L) |
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